レベッカミンコフのグレーパーカ

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北風吹きすさぶ中、中学の社会科見学で朝晩ともに車で送迎する。くじけそうになったコーラス朝練には、ローブコートとトミーのピンクシャツの間に、グレーパーカをはさんで参加。ヒモの金具がアクセント。

処分したラコステのラズベリーパーカでは、黒いアウターとコントラストがつきすぎ。髪の根元だけアッシュブラウンに染まり落ち着く。

入室するなり「今日何か、いつもと違う」といわれワクワクしていたら、「あ、スカートじゃないからだ〜」といわれてガッカリ。

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バタール
合挽きミートボールシチュー
スモークサーモンのオープンオムレツ
壬生菜の小女子サラダ大根おろし掛け


Mr. Moonlight (一)
契約駐車場に降り立ち、家に向かう道すがら、赤銅色の月が追いかけてくる。

何度も振り向いて赤を確かめる度に心は不穏に陥り、何かに急き立てられている気がして、皆既月食の時間帯に外出した事を後悔した。
おそらくみんなで見たら綺麗綺麗と、その場は沸きかえるのだろうが、見たことを後悔させられるような幽かに滲む赤だった。

生理が近いから赤に過剰に反応したのだと気づき、暗い納戸で買い置きナプキンの枚数を確認する。
家族が予備校や温泉旅行に出払って、ひとり風呂を沸かし、入浴後はスリップ一枚で和室の敷き布団に潜り込んだ。

仰向けに寝ると古ぼけた天井の木目が人の歪んだ顔に見えてきて、寝付けやしない。一時は隣家にならって天井に、和紙を張り巡らせることも画策したほど不気味だ。

前の空き地のはす向かいにメゾネットタイプのアパートが建ち、夜通し照らす防犯用ライトが私のカーテン越しにまで漏れ伝わってくる。並びの廃屋が物騒だった頃に比べれば、ありがたいと思わなければいけない。
眠るのをあきらめて、窓辺から月を見上げた。

テレビやカーラジオで流れ続けた、今夜の天文現象のナレーションを思い出す。幼児が心配するような、あの見事な満月が欠けてしまうわけではない。すべては太陽光がもたらす地球の影が月に及ぼす作用だという。

月は次第に端から欠けてゆき、全体が地球の影に入り込む。完全に隠れるわけではない。滲むような赤は地球の大気により太陽光が屈折、散乱されて月面に届くのは、赤系の光。

太陽が満月に施した赤いシャドウは、私の網膜を侵食してゆく。

「こんばんは見事な月だね。楽しんでる?」
見知らぬ男のメールが舞い込んだ。満月にかこつけて女を漁るのだろうか……と訝った。

「楽しみかた知らない。タンポンだって入らないもの」
「きみは何もしないでいい」

「会うのとエロチャットはお断りよ」
「ふん、いいよそれで」

「あああ今夜は変なの変、欲しいわ」
男が欲しいわと書き添えると、向こうの態度は軟化した。
「ブラーヴォ、窓辺に立てる?月を見てて」


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by kimawasanai_2 | 2016-02-10 13:36 | ベーシックカラー

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