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マグリット展

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葉桜の前に、国立新美術館へ行く機会に恵まれた。前回は2013年8月10日にポップアート展を観た。

最愛のルネ・マグリットとポール・デルボー……シュルレアリスムが何かわからないままに、10才から画集を飽きずに眺めていた。
術後もベッドで眺めながら、差し入れを食べ尽くした。

おそらく見る側は規範的な美を期待していない、ユーモアを楽しんでいるのだろう。自画像は山高帽のエルキュール・ポワロみたいな濃ゆいルックスだ。


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ベルギーの小さな村に生まれたマグリットが14才の時、神経を病んでいた母親は川に投身自殺をしてしまう。
おそらくマグリットの謎めいた画風は、青年期の具象画から徐々に形成されたもの。

1930年代のパリはアールデコ全盛期。生活の為に始めた商業デザインの壁紙や楽譜の表紙が、見ていて楽しいこと。
マグリット本人によって哲学的な表題がつけられた大作よりも、面白かった。

すみません、展示作品130点もいらないから、エロティックな人物画50点で入館料1000円にして欲しかった(精緻な切れ込みが入った葉っぱとか、巨大な岩石とか……あくびがでた)。

1939年の第二次世界対戦を機にベルギーに戻り、思想家アンドレ・プルトンや野牛派(フォービズム)に反撥して雌牛派を名乗り出すとタッチが荒く、途端につまらなくなる。

しかし、初心に還って描いた下半身が魚のセイレーンは素晴らしい(デルボーの裸婦は下腹部を布で覆ったロリ顔だけど、マグリットは縮れたアンダーヘアを強調したり幾何学的に描いていて、年増って感じ)。


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渋谷から地下鉄乗り換えが嫌で、行きは宮益口51番バス停の六本木ヒルズ直行便で14分。

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ランチの窯焼きピザはお値打ち。

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帰りはミッドタウンから六本木駅前バス停に出て、ふたたび渋谷へ。吊るし雛みたいな、透明袋の色水とフリージア、コリアンダーの花にうっとり。

この前、大ウソ書いた〜〜北陸が全て美味しいなんてウソ、口にするものすべてダメで土産も大失敗。想像と違うものが出てきたというか……きょうの六本木は安くて美味くて生き返った。


by kimawasanai_2 | 2015-04-11 21:07 | 美意識をやしなう

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