新婚家庭に、姑が
「あたしの隠居部屋に、お婆さんの着物置かせて」と置きに来て、棚をどかんと占拠していた渋ーーい絹の和服と帯類。
28才の新妻はせっせと切り刻み、ちりめん細工のハギレとして活用するも、煮しめた色みたいな和服地が渋すぎるわ汚いわで、手が痒くなった。
しかし、内孫だった夫は
「婆さんの着物捨てるな。両親が忙しくて婆ちゃんっ子だったんだ」
「婆さんの袖スリスリすると、天花粉の匂いがするんだよな〜」とか煩い煩い。
四半世紀も過ぎようかというこの度、晴れて夫の許可を得て全処分。45Lゴミ袋3袋ぶん。
1984年の新聞紙がたとう紙代わりになってるし……家紋入りの大風呂敷のみ洗濯。
作り付けタンス最上段を空っぽにして、拭き掃除。ここに上の子の高校時代のお道具を入れよう。下の子が同じ高校に入る可能性……。
秋晴れにルイ14世、多花性ではない。
カミキリムシに喰い破られたつぼみから、開花したヘルシューレン。
いつも咲き終えると幹のために枯れた花をもぎ取るけど、今季うっかり付けさせたバラの実が可愛いくて、狂愛対象に変わる。
がく片が茎に垂れる前のつぼみを、通って愛でます。いかにも薔薇ざぁます!ってツンツン加減……つぼみが減るとさみしい(笑。